患者だけではなく歯医者も治療時は怖いと考えています

幼少の頃、治療時に痛い思いをしていて嫌だ、通院が面倒、診察料が高い、といったことで、患者は歯の治療を必要と分かっていながらも基本的に怖いという感情を消すことはできないでしょう。しかし、逆に治療をする歯医者も治療時に間違いを起こしてはならないと必死な思いをしているということを、想像したことはあまりないでしょう。それは、つまりは怖いという気持ちが患者に負けないくらいあるかもしれないということです。

では、「治療時に恐れていることはなにか?」と聞かれたら、麻酔のトラブルは外せないと回答します。

基本的に抜歯や歯を削る際は、麻酔の入った注射針を使用します。そのあとに、痛み止めを服用したのに痛みが取れない、顔が腫れた、気分が悪くなった、という話はTV番組の放映で聞いたことがあるでしょう。麻酔使用した後、「気分は悪くないですか?」と尋ねられる時があったかと思いますが、それらを配慮している証拠です。このトラブル、原因は、麻酔の効能が顎の神経に対して必要以上に大きい場合に起きることにありますが、単なる痛みだけではなく、ごく少数ですが年間で死に至ったケースも起きています。たった麻酔を数秒打ったことで、そのあとの日々が悪くなる可能性があるなんて恐ろしいことですよね。

また、この麻酔の打ち方自体も患者の心理的な印象に影響があるそうです。例えば、乱暴に指すので嫌だ、丁寧に気を使いながら打ってくれるので親切に感じたから治療を考えている知人に紹介しやすい、といった感じです。針の打ち方一つで、患者の足が遠のいたりすれば、それは病院の経営に関わってもきます。

他にも治療時のトラブルは発生していますが、治療を受診する側だけが大変ではなくて、歯医者も確実に患者の治療を成功させるために日夜大変であることが理解できたかと思います。ストレスだってそれなりに溜まっているはずです。それを少しでも理解できれば、よりよい治療をするためのステップができることでしょう。

皮肉なことに怖いという負の感情を持っているからこそ、治療を受けて治したいと願う患者と治療を成功させて治したいと願う歯医者の思惑が一致している現実があります。